EUの肥満問題

フランス人と聞いてあまり肥満という文字は浮かばないかもしれませんが、パリの中にもマクドナルドがあちこちと…。電車に乗っていたりしても大きな人が乗ってきて席を占領されたりすることも少なくありません。まずはここにおもしろいデータを見つけたのでご紹介します。

世界肥満度トップ26(男性)

国名 肥満度 平均寿命 マクドナルド店舗数 人口100万人あたりの店舗数
1 ギリシャ 29.0 75.2 48 4.5
2 アメリカ 27.7 74.3 12.804 45.6
3 チェコ 22.0 72.1 60 5.8
4 イギリス 21.0 75.7 1.115 18.7
5 アイルランド 20.0 74.4 62 16.0
6 フィンランド 20.0 74.4 93 17.9
7 アイスランド 19.0 77.6 3 10.7
8 オーストラリア 18.5 76.4 701 35.9
9 スロバキア 18.0 69.8 10 1.8
10 ドイツ 18.0 75.2 1.091 13.1
11 ハンガリー 18.0 67.7 76 7.5
12 デンマーク 15.0 74.2 99 18.4
13 ニュージーランド 15.0 75.8 149 38.1
14 メキシコ 14.9 70.4 205 2.0
15 ベルギー 14.0 75.7 64 6.2
16 ポルトガル 14.0 72.6 91 9.0
17 ノルウェー 13.0 76.0 55 12.2
18 オーストリア 12.0 75.4 148 18.1
19 フランス 12.0 75.2 857 14.3
20 カナダ 11.8 76.7 1.154 36.2
21 オランダ 11.0 75.6 2.5 12.8
22 スウェーデン 10.0 77.6 227 25.6
23 スペイン 10.0 75.9 276 6.9
24 イタリア 9.5 75.5 290 5.0
25 スイス 6.0 75.9 119 16.3
26 日本 1.9 77.9 3.589 28.3

IOTF, Overweight and Obese – latest figures from IOTF(2002年デ-タ)

欧米人に比べ日本人がいかに健康的か、この数字を見れば分かると思います。しかしながらマクドナルドの店数でいえば世界2位、人口 100万人単位では5位についています。確かに日本では数歩歩けばファーストフードのお店にぶつかるといっても大げさではないかもしれません。食べ物が西洋化するにつれて肥満問題もこれから拡大深刻化していくのでしょう。

さて、アメリカでは、成人の3分の2が太っているとされ、そのうちの2分の1が肥満とされています。6歳から19歳までの子どもについては15%(6人に1人)が太っており、さらに15%がその症候群だということです。さらにおもしろいデータとしてアメリカにいる犬や猫も25%が体重 オーバーだそうです。

一方EUでは、男性の10%~20%が、そして女性の10%~25%が肥満です。子どもはというと18%が肥満もしくは太っていると診断されます。肥満の問題が深刻化する中、EUの医療費の8%(420億ユ-ロ)が肥満に関連する病気の治療に費やされているそうです。

fat man

France : フランス人口の約32%が体重オバー、そして11%が肥満。 さらに6歳から9歳の間の18%の子どもが太っており、3.8%が肥満。この数字は1960年における調査の4倍にあたります(2004)。

updated***2006年度の調査によると、 フランスでは2千万人の人々が太っているとされ、そのうち6百万人が肥満。肥満は1997年の8.2%から全人口の12.4%と増加。さらに、10年でフ ランス人は平均2.1キロの体重増加、3.4センチのウエストラインの増加をしたという計算になります。

England : イギリス国民の約3分の2が太っているか肥満と診断されます。このうち肥満は過去25年において40%の上昇だそうです! 学生の大半が週に2時間以下しか運動をしないという。

Germany : ドイツの男性人口の3分の2、女性人口の半分が太っているまたは肥満と診断されます。

jumping

ここから分かるのはフランスだとかイタリア、日本など世界でもその料理法が評価されている国の人々は、肥満になる傾向が低いのかな。おそらく手間ひまかけて作る料理は栄養のバランスがとれるからだと思います。ちなみにアジアの肥満度を見てみると次のようになります。貧富の差なども考慮しなければなりませんが、その数字と西洋国の数字の差に驚きます。

国名 肥満度
1 シンガポール 5.3
2 マレーシア 5.0
3 日本 1.9
4 タイ 1.7
5 フィリピン 1.7
6 中国 1.0

肥満解決には、なんといってもバランスのとれた食事と適度の運動ということは広く知られています。ここでさらに関連したおもしろい記事 をご紹介します。

次のグラフはEUにおける余暇の過ごし方を表しています。タイトルには「余暇の4時間をどう過ごしますか」と書いてあります。そしてそ の下のパーセンテージは「テレビを見ながら」と答えた成人の結果です。

chart
Eurostat : ヨーロッパTIMEより

ハンガリー 54%
イギリス 47%
フランス 46%
ドイツ 33%
ノルウェー 32%

さらに食事療法(ダイエット)についてもう一つ。こちらも同じくヨーロッパTIMEからの記事なのですが、それによると地中海料理の多 くの果物・野菜・ナッツ・種子類・穀物・しかしながら適度の量の肉類・そしてバターの代わりにオリーブオイルが長生きの秘訣になると。ヨ―ロッパ11カ国 2,339人の老人を対象にした調査では、この地中海料理を食べている人のほうが、23%死亡率が低いということが分かったそうです。そしてより多くの人 がダイエットのためのサプリメントなどもとらないということが調べにより明らかになりました。こうした自然の食物を多く取り入れることで、消化を助けまた 消化器官の害のある微生物を減らしてくれるのだ信じられています。しかしながらこうした意見について、肥満度高、その食べ物も世界的においしくないと評判 のイギリスの研究者は疑問を投げかけているのだそうです。

確かに南仏へ行くとたくさんのフル―ツとナッツがたくさんテーブル出てきます。特にあんなにたくさんナッツを食べるなんて初めて行った時は驚きました。食事の後、パキパキ殻を割ってクルミやアーモンドを食べるんです。日本にいた時はチョコレートの中に入っているくらいの分しか食べたこと がありませんでした。また日本では少し値段の高めのオリーヴオイルも惜しみなく使えるのはうらやましい。

フランス全体で見ると、南仏は食べ物がいい。内陸部は結構チーズや肉類が多いので大きな人が多い。パリはおいしい物を見つけるのが難し い。たとえレストランでも当たりはずれが多い。またいろんな国の人が暮らすので食べ物もオイリーなものが多いのかもしれません。海から離れているので新鮮な魚など取り入れるのが難しいんだそうです。値段が高くていまいちの味。

最後にフランスの肥満は(他の国と同じように)深刻化しています。通りを歩いていても自分で自分の体重を支えるのがつらそうなくらいの人、電車で席が空いていても通路を通過できず苦しそうに立ちながら汗をいっぱいかいている人、ファッションには気を使っていてもへそ出しが腹出しになって いる女の人。たくさん見かけます。フランスでも日本料理が人気なのはこういった背景があるからでしょう。日本人も日本食のよさをもう一度見直さないと。そんな伝統的な食文化に生まれたことをありがたく感じます。